VMware Workstation 7+Ubuntu 10.04 LTS Serverの仮想マシン構築

Windowsを使用している時にUnix環境が欲しくなったので、仮想マシンをセットアップしてみました。 フルマニュアルセットアップをポリシーとします。 簡易インストールなんぞには頼りません。 デスクトップ環境として使えるように最小限の手順を記述します。

使用するソフトウェア

VMware Workstation 7.1.1
仮想化ソフトウェアVMware Workstation 7.1.1
ホストOSWindows 7 Ultimate(64bit)
ゲストOSUbuntu 10.04.1 LTS Server(64bit)

使用するソフトウェア

VMware仮想マシンを新規作成します。

[ファイル → 新規 → 仮想マシン]

新しい仮想マシンウィザード。

新規仮想マシンウィザードへようこそ
     構成のタイプを選択してください。:カスタム

仮想マシンのハードウェア互換性の選択
     ハードウェア互換性:Workstation 6.5-7.x

ゲストOSのインストール
     インストール元:後でOSをインストール
     ※ 標準インストールをするために、ここではインストーラディスクを選択しません。
     ※ Ubuntuが簡易インストールの対象となってしまうためです。

ゲストOSの選択
     ゲストOS:Linux
     バージョン:Ubuntu 64ビット

仮想マシンの名前
     仮想マシン名:
     格納場所:
     ※ 適当な所に格納して下さい。

プロセッサ構成
     プロセッサ数:4
     プロセッサごとのコア数:1
     ※ 適当な値に設定して下さい。
     ※ 私はプロセッサコア合計が4になるように設定しました。

仮想マシンのメモリ
     この仮想マシンのメモリ:2048MB
     ※ 適当な値に設定して下さい。
     ※ 私は2GBに設定しました。

ネットワークの種類
     ネットワーク接続:ブリッジネットワークを使用
     ※ LAN配下に直接接続したいので、ブリッジネットワークを選択しました。

I/Oコントローラタイプの選択
     I/Oコントローラタイプ:LSI Logic

ディスクの選択
     ディスク:仮想ディスクの新規作成

ディスクタイプの選択
     仮想ディスクタイプ:SCSI

ディスク容量の指定
     ディスク最大サイズ:18.63
     今すぐ全ディスク容量を割り当てる:×
     仮想ディスクを単一ファイルとして格納:○
     仮想ディスクを複数ファイルに分割:×
     ※ 物理容量が20GBのディスクにインストールすることを想定します。
     ※ 論理容量は【20 x 1000^3 / 1024^3 = 18.6264514923095703125 ≒ 18.63GB】と算出します。

ディスクファイルの指定
     ディスクファイル:
     ※ 適当な所に格納して下さい。

インストールドライブの選択します。 ISOイメージファイルからOSをインストールします。

[仮想マシン設定の編集 → 仮想マシン → ハードウェア → CD/DVD(IDE)]
接続:ISOイメージファイルを使用する
※ イメージファイルを選択して、"この仮想マシンをパワーオン"でOSのインストールを開始します。

Ubuntu Serverのインストール

予めパーティションレイアウトを考えておきます。 シンプルに3つのパーティションに分けることにしました。 Ubuntuインストーラでパーティショニングする際は物理容量で指定できます。 後で論理容量を確認すると、確かに意図した値と一致していました。

/dev/sda
     /dev/sda1 ext4 [8GB] -> /
     /dev/sda2 ext4 [10GB] -> /home
     /dev/sda3
          /dev/sda5 swap [2GB] -> swap
※ 物理容量で表記しています。

インストールを開始。 Server版はDesktop版と異なり、標準でテキストインストールです。 これならDebianと同じ感覚でインストールできます。

Language:日本語

Ubuntuサーバーをインストール:○

Ubuntuインストーラメインメニュー
     Keyboard model:Happy Hacking Keyboard
     Origin of the keyboard:USA
     Keyboard layout:USA
     ※ 私はHappy Hacking Keyboard Professional 2(US)を使用しています。

ネットワークの設定
     ホスト名:localhost

時間の設定
     Is this time zone correct?:はい

ディスクのパーティショニング
     パーティショニングの方法:手動

手動でのパーティショニングを行います。

デバイスを選択してEnterを押す。
このデバイスに新しい空のパーティションテーブルを作成しますか?:はい

/

空き領域を選択してEnterを押す。
空き領域の利用方法:新しいパーティションの作成
新しいパーティションのサイズ:8.0 GB
新しいパーティションのタイプ:基本パーティション
新しいパーティションの場所:先頭
パーティション設定:
     利用方法:ext4ジャーナリングファイルシステム
     マウントポイント:/
     マウントオプション:defaults
     ラベル:なし
     予約ブロック:5%
     典型的な利用方法:標準
     起動フラグ:オン
パーティションのセットアップを終了

/home

空き領域を選択してEnterを押す。
空き領域の利用方法:新しいパーティションの作成
新しいパーティションのサイズ:10.0 GB
新しいパーティションのタイプ:基本パーティション
新しいパーティションの場所:先頭
パーティション設定:
     利用方法:ext4ジャーナリングファイルシステム
     マウントポイント:/home
     マウントオプション:defaults
     ラベル:なし
     予約ブロック:5%
     典型的な利用方法:標準
     起動フラグ:オフ
パーティションのセットアップを終了

swap

空き領域を選択してEnterを押す。
空き領域の利用方法:新しいパーティションの作成
新しいパーティションのサイズ:2.0 GB
新しいパーティションのタイプ:論理パーティション
新しいパーティションの場所:先頭
パーティション設定:
     利用方法:スワップ領域
     起動フラグ:オフ
パーティションのセットアップを終了

設定したパーティションをディスクに書き込みます。

パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み
ディスクに変更を書き込みますか?:はい

インストールの続きです。

ユーザーとパスワードのセットアップ
     新しいユーザの本名(フルネーム):
     あなたのアカウントのユーザ名:
     新しいユーザのパスワードを選んでください:
     確認のため、再度パスワードを入力してください:
     ホームディレクトリを暗号化しますか?:いいえ

パッケージマネージャの設定
     HTTPプロキシの情報(なければ空):

ソフトウェアの選択とインストール
     このシステムのアップグレードをどのように管理しますか?:自動的にアップデートしない

インストールするソフトウェアの選択:
     DNS server:
     LAMP server:
     Mail server:
     OpenSSH server:
     PostgreSQL database:
     Print server:
     Samba file server:
     Tomcat Java server:
     Virtual Machine host:
     Manual package selection:
     ※ 何も選択しません。
     ※ 最小構成でインストールして、後から自分で必要なパッケージをインストールしていきます。

grub-pcを設定しています
     マスターブートレコードにGRUBブートローダをインストールしますか?:いいえ
     Device for boot loader installation:/dev/sda
     ※ "いいえ"を選択すると、好きな場所へインストールできます。

インストールの完了
     インストール完了:続ける

再起動後、CUIでログイン画面が表示されます。

Ubuntu Serverの初期セットアップ

最小構成で作成した仮想マシンにデスクトップ環境をインストールします。 ログインして作業を開始します。

パーティションの容量を確認します。
$ df -h
$ cat /proc/swaps

アップデート。

$ sudo aptitude update
$ sudo aptitude upgrade

gccをインストールしないとVMware Toolsがインストールできません。 よって一気に開発環境をインストールします。

$ sudo aptitude install build-essential

VMware Toolsのインストール。

[VM → VMware Toolsのインストール]
$ sudo mkdir /mnt/cdrom
$ sudo mount /dev/cdrom /mnt/cdrom
$ cd /tmp
$ sudo tar zxpf /mnt/cdrom/VMwareTools-<x.x.x>-<yyyy>.tar.gz
$ sudo umount /dev/cdrom
$ cd vmware-tools-distrib
$ sudo ./vmware-install.pl
※ 全てEnterを押します。標準値で問題ありません。
$ sudo reboot

Gnomeデスクトップ環境のインストール。

$ sudo aptitude install ubuntu-desktop
$ sudo aptitude install language-support-ja
$ sudo aptitude install language-pack-gnome-ja
$ sudo reboot

VMware Toolsを自動起動する設定。

[システム → 設定 → 自動起動するアプリ]
自動起動するプログラムの追加
名前:VMware Tools
コマンド:/usr/bin/vmware-user
説明:VMware Tools

言語サポートの足りないパッケージをインストール。Gnomeのメニューから選択します。

[システム → システム管理 → 言語サポート]
※ "言語サポートが完全にはインストールされていません"と表示されるので、足りないパッケージをインストールします。

Japanise Teamのリポジトリを追加。 詳細はこちらです。

$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/lucid.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo aptitude update
$ sudo aptitude upgrade
$ sudo aptitude install ubuntu-desktop-ja

表示解像度の変更。 起動時に解像度を変更させるようにします。 仮想マシンではoutputの値を"default"にします。 適当な解像度を指定して下さい。

$ sudo vi /etc/gdm/Init/Default

xrandr --output default --mode 1440x900
/sbin/initctl -q emit login-session-start DISPLAY_MANAGER=gdm     ※ この記述の前に追記します。

初期セットアップ完了

ディスクユーティリティを表示させてみました。 意図したパーティション容量になっていることが確認できます。

Ubuntu 10.04.1 LTS Server